2007年09月30日

「キサラギ」

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 まだやってるのを知って、観ておこうかなと映画館へ。

 如月ミキというD級アイドルが1年前に自殺をした、その一周忌に企画された追悼会が描かれます。ファンサイトの掲示板で知り合った5人が、そこで初めて出会います。それぞれが、ちょっと個性的な面々で、そのあたりもおかしいのですが、そのうちのひとりが、如月ミキは自殺じゃないと言い出して、そこから、次から次へと新事実が明らかになっていき、その追悼会は、予想もしない真相へと近づいていくのです。

 その5人を演じるのが、小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、ドランクドラゴンの塚地武雅、香川照之。この5人のやりとりだけで、ほぼ進行していきます。場所も移りませんので、これでどうやって真相に迫れるのかと思いきや、この5人がただのファンというわけではないのです。そして、その場にちゃんと材料は揃っています。ちょっと軽いミステリーといった趣き。ただ、いくつかの伏線は見え見えな部分もあって、たいていの人が気付くかと思います。といっても、この作品では、5人のやりとりが単純に楽しく、しだいに明らかになることも、この5人にからんだことだったりもして、肩の凝らない面白さです。

 監督は「シムソンズ」の監督でもあった、佐藤祐市だとのことで、言われれば、なるほどというかんじもありました。
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2007年09月29日

「リトル・ミス・サンシャイン」

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 今年のアカデミー賞では、作品賞にもノミネートされてて、そのときにも大作ではないけど好もしい映画みたいな話だったので、そのうち観ておきたいとは思ってました。実際観てみると、ストーリーは予想とは違ってましたが、期待以上にいい映画でした。

 これは、ロードムービーっていうことになるんでしょうね。ただ、物語としては家族に焦点が当たっています。父親は、自己啓発プログラムを出版社に売り込み中で、負け犬になるなと口癖のように言っている。しかし、その本人が勝ち組にいるかというと、それがあやしい。兄は、パイロット志望で無言の誓いを立ててて、声をずっと出さずに過ごしている。どうやら人間嫌いなところがあるらしい。下品でヘロイン中毒の祖父が強烈キャラ、老人ホームから追い出されたらしい。それと自殺未遂した伯父を母親が家に連れてくる。

 こういう家族に囲まれている少女が主人公で、彼女はミスコンに出たがっていて、ダンスの練習などに余念がない。そんな彼女が「リトル・ミス・サンシャイン」に出ることが決まり、バラバラにも見える家族がみんなそろって会場めざしてちょっとした旅行となるのです。


 家族それぞれがとても個性的で、喧嘩したりするのですが、深刻過ぎないところで、ぶつかりあって、笑いを誘います。ミスコンの模様がどうなるのかということも、この作品らしい展開が待っていて、これがまたなかなかいいです。そして、だんだんと家族の結びつきが強まっていき、のんびりとした家族の再生といったかんじです。結果的に見れば、家族みんな負け組になるのかもしれませんが、希望と温かさあふれる楽しい作品でした。
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2007年09月26日

「シェイクスピア・ソナタ」


 作・演出は岩松了、主演が松本幸四郎で、パルコ劇場の公演です。本日が千秋楽でした。

 これはなかなか一筋縄でいかない舞台で、正直、分からなくていろんなことが宙に浮いている状態なんですが、「あぁ、今日が最終日じゃあ、また来るってわけにはいかないじゃん」と思ったような次第。

 岩松了は、演劇観みたいなことが違うのか、シェイクスピアには距離を取っていたようで、パンフレットの言葉から抜き取ると
あんなに自分の立場を語り、目的を語り、そのとおりに行動してゆく、
つまりは、健康的な人間たちを、私は知りません。
事件はすべて、彼らの自己主張を促すために起こり、
運命にたちむかう言葉と行動を与えるために運命は運ばれてくる。
じっとしていては、シェイクスピア劇は成り立たないのです。

私自身は、どちらかと言うと、じっとしていたい人間で
(以下続く)

 つまりは、いかにも劇的な出来事が起こり、登場人物たちが内面も吐露するような演劇に批判的なんでしょうが、今回はシェイクスピアの4大悲劇を演じる俳優を襲う5番目の悲劇、という提案から生まれた作品だとのことです。

 観ながら、ここの設定は「ハムレット」だなあ、とか思うところはあるので、きっとそれ以外にも、いろいろと類似の、あるいは対照的な設定があるんだろうなあ、とは窺われました。それから、人物相関図がすぐに頭の中で描かれず、「どういう関係なんだろう+名前が混乱」というところも、1幕目のうちはあったりもしました。

 難解だということではなくて、この人はどういうつもりでこういう行動をしたんだろうと考えさせるところがあって、観直したくなるということです。全体的には面白かったので、そういう点でももう一度観てみたい。それに、いいセリフがいくつもありました。


 キャスト
 松本幸四郎 高橋克実 緒川たまき 松本紀保 長谷川博己 豊原功補(輔じゃなくて補なんですね、今はじめて知りました) 岩松了 伊藤蘭
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2007年09月24日

角田光代『薄闇シルエット』

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 やっぱり角田光代はすごい、って読みながら思いました。30代後半の女性が主人公ですが、密度が濃くてリアルで、随所にキマッてる言葉がごくふつうに出てきたりで、面白かった。これは、昨年11月に出た長編小説です。

 古着屋を友人のチサトと経営しているハナが主人公。冒頭で、プロポーズされるのですが、「結婚してやらないといけないと思ってる」的発言をふいにほかの友達の前で話され、それがちょっとカチンときて、そこに彼と隙間を生じてしまいます。そういう微妙な心のズレがほかにも描かれて、ふつうの日常生活でも思い当たることもあるような感情の揺れ動き。しかし、そんなちょっとした心のズレが人生の分岐点になっていた、という具合です。

 また、共同経営者のチサトは、今いるところから踏み出したいと思っていることが後に分かるのですが、しかしハナとしてはやりたいことができている今の状況でいいじゃないかと感じている。ここのところが、本作でこだわっているところで、仕事でも私生活でも、大人になっていくうちに変わっていくこと、身につけていくようなことを、まるで何も持っていないことに主人公は気付いて、置いてきぼりに合ったような心細さを抱きます。自ら選び取っていくことを避けてきたからですが、やりたくないことはしなかったからともいえます。では、今後どのようにして生きていきたいのか。自分なりの結論を出すことはなるのです。

 印象的なエピソードで、子どもの頃から母親が手作りのケーキに腕をふるうのですが、別に頼んでもいないのに恩着せがましく、内心では嫌気がさし、街のケーキ屋で食べたケーキが高くもないのに断然おいしかったことに衝撃さえ受けるのです。ところが、大人になってからケーキを自分で作ったとき、それがどうしようもなくまずかった。そのときに、あの母親のホームメイドケーキが違って感じ取れるのです。このエピソードだけでも、この小説で書かれていることがかなり表現されているような気がします。


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2007年09月23日

文庫解説が減ったわけ

 「本の雑誌」10月号の特集が、<いまニッポンの文庫はどうなっているのか!>で、今の文庫事情について書いてます。

 文庫でもすぐに品切れや絶版になる中での、どの文庫が生存率が高いのか、とか(ダントツでハヤカワ・ミステリ文庫が1位でした)、文庫創刊の歴史とか、文庫解説目録をどう使うのが正しいか(新潮文庫はエラいのです)、など書いてありました。

 その中で、文庫解説レポートが興味深い。一言でまとめちゃうと、文庫解説が以前より減っていて、それは文庫解説のための原稿料もバカにならないからじゃないかと推測される、ということなんですけど、その原稿料がどう決められているのかなどが載っています。その中で集英社だけは、10万部を超えると0.5%の印税方式になるシステムで、意外と侮れないんだということでした(500円の文庫が100万部だと、225万円だということですから)。文庫解説比率も各社で結構違うことも分かりました。
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「チルドレン」

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 伊坂幸太郎の『チルドレン』を映像化したものですが、元々はWOWWOWのドラマとして、その後映画館で上映されたものみたいです。

 家庭裁判所の調査官を主役に据えた話で、武藤(坂口憲ニ)を中心に見れば、調査相手の少年たちにだまされたりで、悩みながらも奮闘し、ムチャな先輩に振り回され、変わった縁で出会った女性に恋をする姿が描かれているということになるでしょう。

 でも、何と言っても、そのムチャな先輩の陣内というキャラこそがすべてではないかと思います。原作でも、かなり人気の登場人物でしたが、とにかく破天荒で、意外性のある言動をする人ですが、デタラメそうでいて、核心を衝いているところが、かっこよく魅力的です。この役を大森南朋が演じていて、とても生きていると思います。個人的には、原作よりハマッたかもしれません。

 小さな奇跡を起こす、温かい作品です。


 監督 源孝志
 主なキャスト 坂口憲二 、大森南朋 、小西真奈美 、加瀬亮 、三浦春馬 、小林隆 、渡辺典子 、長谷川初範 、國村隼
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「ドラクル」

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 長塚圭史の意欲作といった趣きの舞台です。市川海老蔵と宮沢りえ主演で、18世紀のフランスを舞台にした吸血鬼の物語です。シアターコクーンでの公演です。

 レイ(市川海老蔵)とリリス(宮沢りえ)の夫婦が森の中でひっそりと暮らしています。リリスは病気していて、医者にも入院が必要だと言われます。また、リリスの元夫の使者が、連れ帰ってくるよう言いつけられて、訪れるのですが、どちらにも、ここを離れることはできないと拒否します。レイは吸血鬼ですが、今はリリスと約束して、人の血を吸うことを自ら禁じているのです。しかし、リリスは自分が家を離れることは、悪い結果を導くことになると考えています。そんなレイには、悪の道に戻ってほしい吸血鬼がやってきたりする状況です。
 そして、リリスが強引に連れ去られることで、事態は急変します。それは、当然、多くの血が流されることにもなっていくのです。


 レイだけではなく、リリスが何らかの罪を犯していることが、第二幕になるまで明らかにならず、ふたりの背景にどんな秘密があるのか、その罪の苦しみと愛がどのように結び合ったのかは、この物語の根底にあるテーマでもあるかと思います。


 冒頭の山崎一の語りから、即座に引き込まれてしまったし、舞台装置も見事だと印象に残るものでしたが、ちょっと長いと感じるところもありました。とくに第一幕です。それと、全体の理解する上で、ヨーロッパの歴史とか宗教とか文化への教養のなさが、若干の障害になった気もしました。でも、そんな話を長塚圭史が書いたということが、また凄いのですが。


 主なキャスト 市川海老蔵 宮沢りえ 山崎一 渡辺哲 勝村政信 永作博美 中山祐一朗 山本亨 手塚とおる 市川しんぺー 明星真由美
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2007年09月22日

『自虐の詩』が映画化されてたんですね

 今日、本屋ではじめて知りました。東京国際映画祭の特別招待作品になってるとか、もう公開が近いことを思えば、今日まで知らなかったことのほうが問題ですが、とにかく、びっくりしました。

 4コママンガにして、なぜか途中から激動の大河ドラマになってしまうような変な作品です。私などは、途中の熊本さんが登場するあたりをちょっと読み返そうと手に取って、そのまま最後までいってしまうパターンが何度あったことか。ただ、ずいぶん読んでなかったので、なんか懐かしいです。

 阿部寛と中谷美紀が主演で、監督が堤幸彦って、「トリック」と「ケイゾク」の組み合わせですか、しかしあのイサオを阿部寛かぁ、とちょっと笑いました。楽しみです。

 公式ホームページはこちら
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「ヴェニスの商人」

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 本日、天王洲アイルの銀河劇場へ行ってきました。
 市村正親、藤原竜也、寺島しのぶ、西岡徳馬らの出演です。演出のグレゴリー・ドーランという人は、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの演出家とのことで、「英国でシェイクスピア劇の演出において右に出る人はいないとされる、気鋭の才能」とパンフレットにはあります。

 「ヴェニスの商人」は、名前はもちろん知ってはいたものの、私ははじめて観ました。ですから、比較の対象を持たないのですが、ずいぶん、作品の捉えかたが難しいですね。

 一応、シャイロックというユダヤ人の高利貸しを中心に見れば、決して悪いことをしているわけではないのに、金貸しをしているために、ふだんからいつも侮蔑を受け、商売の邪魔をされたりしていた相手に、偶然屈辱を晴らす機会を得、また個人的に打ちひしがれてもいる状況から、その雪辱にこだわり、すがりつくことには、一理やニ理もあるんじゃないかと思います。ですが、そういう心情に寄り添うよりは、相手が困っているのに意地悪く復讐しようとする男という話になってますよね。作品の真意をどう捉えるかとか、演出の方針によって変わることがあるとしても、このあたりは素直に汲み取れない気がします。

 とはいえ、全体の印象としては、最初に祝祭的な雰囲気で幕を開け、コメディとしての部分も楽しくて、藤原竜也のコスプレシーンは笑えたし、またシャイロックの市村正親にしても、相変わらずオチャメなところを出すところがあったりで、面白かった。出演者それぞれ素晴らしかったと思います。最後も、デザートを出すように、後味をよくした結末になってますね。


 ほかの主なキャストは、京野ことみ、佐藤仁美、団時朗。
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2007年09月21日

瀬尾まいこ『温室デイズ』

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 瀬尾まいこの昨年出た、中学を舞台にした小説です。“温室”というのは、社会と違って温室のように守られていることを指しているのですが、そこで描かれるのは苛酷な状況です。

 クラスの秩序が崩れていく過程が目の前にあって、今後ますます悪くなっていく。それがはっきり分かっているので、みちるは何とか立て直せないのかと歯噛みしている。小学生の時にいじめられていた経験のある優子は、そんな状況を変えることはできないのであって、傍観していれば卒業まで乗り切れるのだと現実的に考えている。このふたりは友達なんですが、優子がちょっといじめられはじめると、みちるは我慢できずにクラスみんなの前で、もっとちゃんとやっていこう的発言をして、すっかりいじめの対象になってしまいます。

 この小説では、みちると優子の視点になる章が交互に書かれるんですが、この発言をするときは、優子の視点の章なんです。優子は、ちょっとした嫌がらせを受けていることも平気なんだと強調していたし、みちるが発言する横で、それを最悪のやり方だと思っている。実際、その後でみちるは本格的にいじめられるわけですが、私は、みちるが何を思ってそんな方法を取ったのか、何か勝算があるのかなと期待したんですが、ただクラスがダメになっていくのを見逃すことができないだけだったようです。

 その後、ひどいいじめにあうみちるは、まるで強烈な逆風に向かうようにして教室へ通い続け、いじめを受け続けます。逆に優子はそんなクラスに足を運ぶことができずに、ドロップアウトした生徒が行くような教室やフリースクールへ行って、のんびりしながらも張り合いのない日々を過ごします。いじめに対しての対照的な態度がそこにはあるわけです。私は、みちるがどうなってしまうんだろうと気になって、途中から読むのを止めることができませんでした。

 ほかに、自ら進んでパシリになりながら人間関係を築こうとしている斉藤や、根っからの不良の生徒の瞬などが主なキャラです。
 そんな彼らも関係するのですが、本の帯に「ふたりの少女が起こした、小さな優しい奇跡。」と書いてもあって、どんな奇跡が起こるのかと思うじゃないですか。これが本当に小さくて、奇跡と呼ぶのもどうかと私には思えるのですが、しかし、ドラスティックな分かりやすい変化が起きてたら、ちょっとウソすぎる話になっちゃうんでしょうね。でも、何か物足りなさを感じるところもありました。

 
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2007年09月20日

長嶋有『エロマンガ島の三人』

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 タイトルには「長嶋有異色作品集」ともあるんですけど、私はこの人の作品を読むのははじめてで、どの程度異色なのかは分かりませんが、それぞれ面白くて、大歓迎な作品集なのでした。

 表題作の「エロマンガ島の三人」は、南太平洋のバヌアツにあるエロマンガ島に行ってエロマンガを読もうという雑誌の企画で編集者ら3人が旅する話。これといって、どこがいいって言葉にしにくいんですけど、読み心地のいい小説でした。

 ちょっと長いですけど、引用してみますね。そのバカっぽい企画が通って、それを恋人に言ったところです。
 編集長にはウケたが、鈴江はまず困った顔をしてみせた。
「あなたって、ゲーム雑誌の編集者だよね」
「そうだよ」まだ佐藤は笑っていた。ありえない企画が通ったことの痛快さの余韻が夜になっても続いていて、佐藤は上機嫌だった。
「テレビゲームの雑誌だよね」
「そうだよ」
(中略)
「漫画の編集者じゃないよね」鈴江も面白がるかと思っていたから、困った。
「ないけど、エロマンガとエロ漫画が同じ言葉だから、洒落でね」
「そんなの分かってる」怒っていると気付くのが遅い。そのことがもうかなりの失態だと思う。あぐらをやめて座りなおさなければいけない剣幕だ。
「……」
「でも、その、なんとか島とゲーム雑誌も関係ないよね」エロマンガ、という言葉を口から発したくないらしい。鈴江は下ネタ苦手だったか。
「あるんだ、それが」とにかく、繰り出される突きの連続をここでかわした、と思った。

 佐藤は鈴江とは喧嘩したまま、エロマンガ島に来てしまっていて、また、残された鈴江の視点でのパートもあって、浮気をしそうな雰囲気もあったりします。とにかく、語り口がどんなかんじかはここだけでも分かるかなと思います。穏やかに微笑むようなおかしみがある文体です。


 ほかの作品も、SFっぽい変わった世界を描いたものとか、メールの送信者がイニシャルだけを明らかにしていてそこから過去の女性遍歴の回想を巡らす話とか、タイプはいろいろですけど、どれも結構気に入りました。
 異色でないほかの作品も読んでみたいと思ったのでした。
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2007年09月19日

次は「プリズン・ブレイク シーズン2」だぁ!!

 連ドラも終わったところで、観はじめました。というか、日本テレビで深夜に毎週放送してるのを録りだめておいて、レンタルDVDが全部出そろった頃に観ようと思ってたわけです。あれを毎週1回づつ、なんて私には耐えられませんから。今月中には見終える予定。

 といっても、全然面白くなかったら、観続けることもないわけですが、そんな心配は不要でした。いや、別に心配してなかったですけどね。最初っから面白いです。

 シーズン1では、まさしく“プリズン・ブレイク”だったのに、シーズン2だと、もはや“プリズン・ブレイク”ではないわけですが、観はじめれば気になりません(私は「LOST」については、終わり方に未だ納得できておらず、シーズン2を見るかは迷ってます)。

 未解決な問題は残ってますし、何より逃亡しなくてはならないわけで、今回もかなり前途多難です。ウェストモアランドが隠した埋蔵金が前半の焦点です。ただし、FBIのマホーン捜査官が彼らを追います。かなり冴えた頭脳の持ち主ですが、個人的な問題を抱えているようで、それがどういう影響をもたらすか分かりません。
 意外にも、あの人が実は生きてたとか、あの人がすぐに死んじゃったとか、全く目が離せません。
posted by 行き先不詳 at 21:09| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ファースト・キス」で今期のドラマ見終えました。

 最終回の時間延長もなかったので、それほど人気なかったんでしょうか。私は結構楽しんでましたけど。重い病気を抱えながらも、徹底して減らず口をたたき素直じゃない。小悪魔じゃなくて、悪魔的な傍若無人さ。なのに、憎めない。それと、やはり阿部サダヲと劇団ひとりとが出てくると面白かったし。

 美緒のお別れパーティでのあいさつのことばに集約されてます。
 この2ヶ月、楽しかったです。最初は、成長ないアニキに、ダサいルームメイトに、うっとうしいガールフレンドで、もう最悪って思ったけど、今はなんかクセになっちゃって、ホントにみなさんと別れたくないです。また会えたらいっしょにバカ話してください。

 それと、美緒の手紙にあった「人を好きになって、胸の痛みを知った。心臓じゃない、私の心の場所を知ったの」を見れば、兄の和樹がそれを美緒に知ってもらうために空回りしながらも奔走したドラマだったように思えます。


 主なキャスト
 井上真央 伊藤英明 平岡祐太 阿部サダヲ 劇団ひとり 松雪泰子 酒井若菜 竹中直人 夏木マリ 蕨野友也
posted by 行き先不詳 at 20:44| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月17日

「ウール100%」

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 岸田今日子の遺作にもなるらしいんですけど、富永まいという新人監督の映画です。

 銀髪のおかっぱ頭の姉妹、梅と亀を岸田今日子と吉行和子が演じています。ふたりはゴミ屋敷に住んでいて、日課としてゴミを漁って持って帰ってきています。ある日、毛糸玉を拾って帰るのですが、そのことをきっかけに屋敷に少女が現れ、その毛糸でセーターを編みはじめ、編み終わると「あみなおしじゃあ〜」と屋敷を揺るがす声を発するのでした。その少女との時間を過ごすうちに、ふたりは自分たちの少女時代を思い出すのです。


 かなり、シュールな展開で、説明をかなり省いて、想像に委ねるところが多いです。ビジュアル的には面白いところもあるとはいえ、私には、退屈な部分が多かったです。セリフが少なめで、動きに乏しいからかなと思ってますが、正直つらかった。

posted by 行き先不詳 at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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