2008年01月30日

「不都合な真実」

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 アカデミー賞の長編ドキュメンターリー賞とか、ノーベル平和賞とか話題を集めた本作ですが、なんとなく観るのをためらってました。

 ひとつには、アメリカ人には衝撃的かもしれないけど、日本人にはそれほどではないのでは?ということ。それから、ちょっとうさんくさいイメージが。とくに、本当のところはよく分かりませんが、ゴアの自宅の電気料金がかなり高かったという話を聞いたりすると、それだけで萎えるものがあります。

 それから、温室効果ガスによる温暖化については、ほぼ定説と化しているようですが、未だに私の中には、何%か懐疑的なところがあるということもあります。

 でも、温暖化による現状について、分かった気でいた以上にひどかった。確かに、これは何か焦らせるものがあります。データや映像の見せ方がうまくて、講演そのものに惹き付けられます。

 あまり批判的に観る姿勢ではなかったんですが、データの扱い方で、やっぱり反論とかもあるんでしょうね。ただ、ゴアが付け焼き刃ではなく、かなり前から温暖化の危険性については訴えていたということは分かりました。
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西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』

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 西村賢太はクセになるということなのか、ついつい読みたくなります。相変わらず、著者自身かと思われるような男が主人公の私小説風な話で、とにかくこの男のダメっぷりを楽しむような作風です。

 前借り、家賃踏み倒しを確信犯的にするんですが、かといって、気が弱いので、面と向かって注意されたりすると、何も言えません。ただ、気が小さいくせに、すぐカッとなる(しかも完全に逆ギレ)というところも最低です。そんな人ですから、あっちこっちに顔を合わせられないような人がいるわけで、そういう場所が増えていく、ところから、こういうタイトルになってます。

 でも、自分のことをひがみっぽいとか言ったりして、ある種客観視しています。その距離感がおかしみを生んでいて、笑いながら読んでしまうわけです。

 ただ、今回は若いころを描いていますが、この文体には全く若さを感じさせないなあ、という感想も抱きます。
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2008年01月29日

「篤姫」

 それから、大河ドラマがありました。

 宮崎あおいは、天真爛漫で明るい笑顔を振りまいて、はつらつとした、ふつうにかわいい姫様。宮崎あおいと瑛太のパートは青春ストーリーのようです。今のところ年間を通したプランがどうなのか分かりませんが、この姫が幕末の歴史ドラマにどのように対峙していくのか、楽しみです。

posted by 行き先不詳 at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

今期のドラマ(1〜3月)について

 今期はドラマをかなり絞り込もうとか勢い込んでいたのですが、気がつけば、いつも以上に初回をチェックしてしまって、そうすると、なかなか切ることができずにずっと観てしまうのが常です。それで、観る時間が全くバカにならない。

 今のところ、どれも2回目まで観てる状態ですが、月曜「薔薇のない花屋」、火曜「ハチミツとクローバー」「あしたの喜多善男」「貧乏男子(ボンビーメン)」、水曜「斉藤さん」、木曜「鹿男あをによし」、金曜「エジソンの母」「未来講師めぐる」となってます。

 日曜の「佐々木夫妻の仁義なき戦い」は初回を軽く観ましたが、法律のバトルなら、裏で北村弁護士が熱くなってるところのほうが面白い的なところで撤退しました。

 それと、「貧乏男子」のほうは、録画はせずに家にいたら観る程度かなと。

 「SP」がとりあえず終わりましたが、すぐに「ロス:タイム:ライフ」がはじまるようで…。
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2008年01月28日

「SP」にはやられちゃいました。

 ネタバレになりますのでご注意を。

 最後の最後に驚かされました。
 あれって、山西(平田満)は単独行動なんだと思いますが、それがミスリードになってますね。観てれば分かってるはずですが、あれが全部一連の犯行のような錯覚を覚えて「なぜペイント弾なの?」とか思っちゃいました。しかし、西島理事官(飯田基祐)や尾形(堤真一)にしてみれば、山西の行動はイレギュラーな事態なわけで、姿を発見したときにも尾形は焦ってますよね。警護課か、警察機構の改革を狙ってのことなんでしょう。尾形が課長に見せる上申書もそのことの伏線となっているわけですし。

 このドラマ、ほとんど文句のつけようがないんですけど、病院占拠のときでも、永正記念館でも、ちょっと引っかかるところがあって、大きなアクションより、それ以外のふだんのシーンのほうに魅力を感じました。それから、やはり個性的なキャストの存在感ですね。4月のスペシャルも楽しみです。
posted by 行き先不詳 at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「リア王」

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 昨日、彩の国さいたま芸術劇場で観てきました。蜷川幸雄演出のシェークスピアはなるべく観ておこうかなと思ってます。


 老いたリア王が娘たちに国を譲ることになりますが、そのうち三女のコーディリアだけは、白々しいお世辞を言わなかったばかりに父の不興をかって勘当されてしまい、フランス王のもとへ嫁ぎます。そのとき、忠臣が諫言しますが、追放を命じられることに。
 リアが引退した後、長女と次女は態度を豹変させて父親を軽んじる態度。リアは絶望と狂気への道へと進むことになるのでした。
 一方、リア王の臣下のグロスター伯爵の家では、私生児の弟・エドマンドが、兄・エドガーを陥れて、跡継ぎになろうと画策して、グロスターも兄のエドガーもとんでもないことになります。
 その後、リアとグロスターとそれぞれの家族に起こる悲劇は壮絶です。


 で、リア王の平幹二朗とグロスター伯爵の吉田鋼太郎は、やはりすごいの一語で、迫真とか鬼気迫るとか、そういう言葉が出てくるような演技です。忠臣ケント伯爵の瑳川哲朗とエドガーの高橋洋も、相変わらず、引き込む力が違うなあと思います。
 内山理名が初舞台らしいですが、コーディリアを演じていて、意志の強さを前面に出しているようでした。
 あとの主なキャストは、リア王の長女に銀粉蝶、次女がとよた真帆、グロスター伯爵の息子エドマンドに池内博之、リア王に付き従う道化に山崎一。

 

 
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2008年01月27日

本屋大賞ノミネート10作品を見て

 本屋大賞のノミネート作品が発表されてますが、すでに買ってあった伊坂幸太郎の新作を読めばあと2作品だなとは思ってました。たぶんこんなに合致してるのははじめて。自分の読書傾向が分かりますが。

 そうなってくると、ついでだから読んでみようかなと思わないでもないですが、読んでないのは重松清と『鹿男』なんですけど、『鹿男』のほうはドラマを観てるので、今から読む気が起こるかどうか。

 人にオススメを聞かれると、『サクリファイス』が筆頭なんですけど、今回読んだ伊坂幸太郎も相当です。

 『私の男』は前に自分の書いた文章を読むと、ほとんど“圧倒された”以上のことを何も言ってないありさまですが、とにかくその衝撃は小さくありません。ただ、私自身、人には薦めにくいのと、直木賞を取ったことを考えると本屋大賞は取らないような気がします。

 『悪人』もかなり来てますが、トップとはいかないでしょうね。

 ということで、目下『サクリファイス』と『ゴールデンスランバー』が2強ですが、やはり伊坂幸太郎よりは近藤史恵のほうが名前の浸透度の低さから推したくなるような気がして、本命かなと。ていうか、全部読んでから言えよって話ですけど。


〈ノミネート作品〉
伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー
角田光代『八日目の蝉』 
金城一紀『映画篇』 
近藤史恵『サクリファイス』 
桜庭一樹『赤朽葉家の伝説
桜庭一樹『私の男
重松清『カシオペアの丘で』
万城目学『鹿男あをによし』
森見登美彦『有頂天家族
吉田修一『悪人
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伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』

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 やってもいない首相暗殺事件の犯人に仕立てられ逃亡するというような設定は、決して珍しいものではないでしょうが、私がこういう話が好きだということと、伊坂幸太郎ファンだということを差し引いても、とんでもなく、メチャクチャ、すっごく面白い。読むのを中断していても、頭の片隅に常に居座って、続きを読みたくてたまらなくなるのでした。

 壮大な陰謀と監視社会が主人公を追いつめるサスペンスですが、いろんな人との関わりによって、やさしさや温かさにも触れることになるのです。とくに、犯人とされる主人公の行動を伝える報道を観て、元恋人が違和感を覚えます。彼女の視点の章がところどころ出てきますが、ここがまたいいです。

 ハリウッド映画的というのはあるとしても、やはり文章や会話に伊坂幸太郎らしさがあって、とくに内容からは『砂漠』や『魔王』的な要素を感じました。

 プロローグと最初の2部が伏線となっていて、ページをめくる手を止めさせません。このあたりの構成もさすがです。
posted by 行き先不詳 at 01:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月25日

ぐるっとパスで安物買いの銭失い

 「ぐるっとパス」は都内の美術館・博物館の企画展や常設展の入場券や割引券を集めたチケットブックで、2000円です。といっても、いつまでも使えるわけではなくて、年度内で、最初に利用してから2ヶ月以内が有効期間となります。ですから、ふだん行かないような美術館の常設展なんかを観るのを中心に、短期間に勢力的に回るのがよさそうです。企画展の割引については、前売の割引券が手に入ることもあるのと、単純に興味のない場合もあるので、必ずしも2ヶ月でうまくは使いにくいかなと。

 で、私の場合、最初の1回を使って、それっきり終了しちゃいました。問題外でした。なぜかここ数ヶ月、行きたい美術展でさえも、どういうわけか行かずじまいで終わってしまったので、ほとんど無駄に終わってしまって。計画性があまりになかった…。
posted by 行き先不詳 at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」

 ジョニー・デップ主演、ティム・バートン監督のブロードウェイミュージカルの映画化。判事に陥れられ、無実の罪で投獄され、妻子を奪われた理髪師が復讐を誓う物語。

 客も全く来ず、店内にごきぶりが走り回っている、ロンドン一まずいパイの店の2階に理髪店を構え復讐の機会を待ちます。ただ、それに留まらず連続殺人鬼となっていくのですが、その死体をパイの…ということで、パイを作っている女性とは共犯関係となるのです。

 ダークでシニカルな話で、ティム・バートンらしさが合ってます。スウィーニー・トッドの狂気や激情も、あるいは残虐なシーンも、独特の美しさがあります。その世界観の構築ぶりを楽しみました。ジョニー・デップの歌も朗々と歌うようなタイプではないのも私にとってはプラスです。


 ほかの主なキャストでは、ヘレン・ボナム=カーター、アラン・リックマン、ティモシー・スポール。
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「時をかける少女」

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 これはメチャクチャいいっすね。青春映画として傑出しているのではないかと思います。もっと早く観ればよかった。
 昔の映画化された作品はもう覚えておらず、原作や実写映像作品との違いとか関係は分かってませんが、とにかく、これは素晴らしい。

 女子高生の真琴は男子ふたりとよく野球をやって遊んでいるんですけど、恋までは踏み込まずに、とりあえずこの関係が続くのが楽しいと思っています。ある日、過去に戻る力(タイムリープ)を得るのですが、些細なことに使っています。カラオケの延長の時間が来るたびに、1時間戻るとか、せいぜいそんな程度。そんなことをしているうちに、3人の関係にも変化がやってくるのです…。

 青春ストーリーとして、明るくさわやか。恋と友情を描き、大切なことに気づいて、得るものと失うものがあって、すごくせつない。すごく好きです。ただ、その一方で、時間を移動することによって起こる設定上の疑問点がいくつかあって、そこだけはすっきりしなかった。
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2008年01月24日

「茄子 スーツケースの渡り鳥」

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 「茄子 アンダルシア」の続編ができてたんですね。知らずにいました。
 自転車レースを描いたアニメーション映画で、元は黒田硫黄のマンガが原作です。前作は、アンダルシアの灼熱の中を激走する突き抜けた疾走感が好きでした。今回は、ジャパンカップということで、日本を舞台にしています。

パオパオビールというチームのペペという選手が主人公ですが、チョッチというチームメイトの先輩で国民的英雄の自殺というところからはじまって、それがストーリー上に影を落としています。それでも、やはりレースシーンに大きく時間が割かれていて、前作のインパクトはなかったですけど、面白かった。

 監督・脚本は前作同様、高坂希太郎。
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2008年01月23日

永井するみ『カカオ80%の夏』

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 「ミステリーYA」というシリーズを読むのはこれがはじめて。文章からしても、高校生あたりが対象年齢かなという雰囲気はやはりあるかと思います。といっても、物足りなさを感じるということでもなく、結構面白いです。そういえば、著者の作品もはじめてだったかと思います。

 同級生の雪絵が家出をしたらしく、彼女の親から捜してくれるように頼まれる。姿を消す前に、ファッションの相談を受けていたこともあってのことだったが、それまで仲が良かったということでもない。熱心に捜す気はなかったものの、調べはじめると、いろいろと不審なことが出て来たり、凪自身に危険が及びそうになったりと、ただの家出ではないことが分かってきます。

 ふだんクラスメートとは距離を置いてたり、バーのマスターと仲良くしてるとか、いろいろと大人びたキャラでなかなか魅力的かなと思います。
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2008年01月21日

新感線プロデュース いのうえ歌舞伎☆號 『IZO』

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 森田剛が人斬り以蔵を演じる新感線の「IZO」です。

 幕末の歴史ドラマとして非常に分かりやすく、復習してるかのようですが、それでいて、岡田以蔵の半生を悲哀をもって感動的に描いています。上に立つこともなく、確固とした信念や思想もなく、腕が立つからといいように使われるという立ち位置です。時代や周りの人間たちが変わり、動き続けるために、どこに自分の生き場所を求めるかが分からず、取り返しようもない人生の終わりになって、やっと気づいてしまう。ほかの幕末の侍らとは違って、人間としての普遍的な悲劇を感じます。

 印象的なのは、料理屋の旦那役の木場勝己の際立つ安定感とか、池田鉄洋のはじけた坂本龍馬。それから、戸田恵梨香はこれが初舞台のようです。
 そして、スクリーンや舞台装置、殺陣などでの段取りはさすがですね。
 今回の脚本はグリングの青木豪。あんまり新感線っぽくないところもありますが、感動的な悲劇でした。

 ほかの主なキャストは、田辺誠一、千葉哲也、粟根まこと、山内圭哉、西岡徳馬。
 演出は、いのうえひでのり。
 青山劇場にて
posted by 行き先不詳 at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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