2008年02月29日

「パプリカ」

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 原作が筒井康隆の同名小説のアニメ化。今敏監督の作品では、「千年女優」をだいぶ前に観た時に、それほど好きでなかったんですけど、「東京ゴッドファーザーズ」がすっごく面白かったので、今回「パプリカ」というわけです。そしたら、ちょっと違ったテイストで、なんか微妙なかんじです。

 夢の中へ入ることができる装置があって、それが盗まれるというところが話の出発点。その追跡劇の過程で、数々の夢のシーンがカラフルに、不条理に描かれて、現実と夢との境界をさまようシュールな感覚を楽しむような作品といえるでしょうか。個人的に連想したのは、映画「THE CELL」とか三宅乱丈のマンガ「ペット」でした。
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こまつ座「人間合格」

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 昨日、紀伊國屋サザンシアターで観てきました。

 太宰治の伝記的な作品で、戦中、戦後の世相も交えて、上京してから出会った友人との友情などが描かれます。
 
 2003年の時の再演(4演目)を観たときの、すまけいの津軽弁がいきいきとしてかっこいいとさえ感じたことを思い出しますが、今回はその役を辻萬長が演じていて、やはり役者としての存在感といい、安定感といい一番でした。

 作 井上ひさし
 演出 鵜山仁
 出演 岡本健一 山西惇 甲本雅裕 辻萬長 田根楽子 馬渕英俚可
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2008年02月26日

「薔薇のない花屋」7話

 野島伸司の術中にハマってる感のある私です。

 昨日の放送で、かなり大きな進展がありました。これまで、謎が解けると新たな謎が生まれるようにして話が進んできて、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせていたところへ、この展開。ほとんどの予想が無に帰しました。

 雫の母(元仮屋ユイカ)のクレジットが未だに「彼女」で名前が明らかになってないことが、今では意味があるのかないのかが分かりませんが、入籍はしてなかったんだろうなあ、ということは言えそうです。もし、そうなら父親が誰なのかは分かってたでしょうから。

 英治(香取慎吾)の冷たくて残酷な部分とか、娘を死なせたのは貴様だな?と院長(三浦友和)に問われて、「はい」と答えてたことなども、これでは意味が変わってくるので、どうつながってくるのかなあというところです。

 
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2008年02月25日

三津田信三『首無の如き祟るもの』

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 昨年のミステリーのランキングで上位に来てた本格ミステリーですが、それまで著者の名前も知らずにいましたから、どんなもんなのかなあということで。

 戦時中と戦後すぐに起こる事件で、とくに戦後のほうは連続殺人が起きます。首を切断された死体、密室的な状況、本当に祟りかというくらいに不可解な事件なんですが、とてもシンプルな鍵を使うと、すべての謎が一挙に解き明かされるという、その鮮やかさが、とても気持ちいいミステリーでした。
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「ロートレック展」サントリー美術館

 サントリー美術館へは今回がはじめて。週末に行きましたが、それなりににぎわっておりました。展示替えの直後だったようです。

 ロートレックというとやはりムーラン・ルージュなんかのポスターのイメージが強かったんですけど、そんな中で、私が一番、魅力的だったのは、オルセー美術館から来ている油彩でした。とりわけ「赤毛の女(身づくろい)」という上半身裸の女性の後ろ姿を描いた絵で、青みがかった中で、背中が強い印象を与えていました。

 ポスターのモデルの映像を流してたりとか、影響を受けてたと思しき浮世絵を展示していたりもしてました。
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2008年02月23日

親族代表「発電所」

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 そもそもは、ドラマ「SP」で公安の田中を演じてた野間口徹が気になったのがきっかけです。プロフィールを観れば、過去の出演作品で目には入ってたはずですけど、インプットされてなくて、“公安の田中”を観た後に立て続けにCMなどで見かけ、舞台のチラシにこの公演のがまぎれていたことで、はじめて「親族代表」の存在を知りました。

 それで「親族代表」というのは、現在では、複数の作家から脚本を提供してもらって、公演をしているコント・ユニットということなんだそうです。 嶋村太一・竹井亮介・野間口徹の3人がメンバーということですが、今回はケガで、嶋村太一は降板で、代わりになのか、客演で4人のゲスト(犬飼若博・植木夏十・小村裕次郎・三浦竜一)が出演しています。

 脚本提供は、ケラリーノ・サンドロヴィッチやブルースカイ、岩井秀人、川尻恵太、福原充則。終演後に置いてあったチラシを見るまで、誰がどのコントを書いたのか分からないようにしてありました。どれも面白かったんですけど、私が一番面白かったのは、オリンピック選手がホームから転落した女子高生を助けたために片足を切断するはめになったのに、助けてあげたときに胸を触った疑惑をかけられて、追求されるという話でした。


 THEATER TOPSにて
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2008年02月22日

「あるスキャンダルの覚え書き」

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 なかなか文学的な作品(実際、原作はブッカー賞候補にもなったものらしいですね)で、いったいこれはどういう話か、というのは観ながらずっと感じたところで、とても面白かったんですけど、ただ面白いとか衝撃的とかいうのとは違う魅力があります。

 “あるスキャンダル”というのは、教師と15歳の生徒の肉体関係が発覚することを意味しますが、この教師・シーバをケイト・ブランシェットが演じていて、同僚の教師・バーバラが、ジュディ・デンチです。このふたりの役は対照的で、若く魅力的でちょっと風変わりな新任の教師と威厳があって孤独な中年の教師。てっきり、対抗意識があるのかなと思ったら、バーバラから仲良くなろうと接近していきます。そんな中、シーバと教え子の関係を盗み見てしまう。ここから、ふたりの関係の変化としだいに明らかになるバーバラの秘密はとてもひとことでは表現できません。

 このふたりの関係性のドラマとふたりの女優のぶつかりあいが最大の見所でしょう。これは本当にすごいです。
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2008年02月21日

今野敏『TOKAGE 特殊遊撃捜査隊』

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 今野敏の警察小説最新作。

 銀行員3名が誘拐されて、銀行へ身代金を要求してきたという事件が起こります。犯人は用意周到な準備をしていて、知能も高そうで、内部の事情にも通じています。また、事件の背景に、過去のバブルの後始末だとか不良債権処理に関わる問題などがあるようで、銀行側が必ずしも協力的でないところもあったりします。それだけに犯人との交渉を中心に、わずかな手がかりから真相へ近づいていくのです。

 “トカゲ”というのは、警視庁捜査一課の特殊犯捜査係のバイク部隊で、哨戒任務を行います。特殊犯係の中でもより隠密行動を取っていて、機動的な役回りです。タイトルになってるとはいえ、中心となって活躍するということではなく、特殊犯係(SIT)が一体となって、事件解決に取り組んでいる描き方です。

 特殊犯係と殺人犯担当の管理官との対立の構図もありますが、トカゲのひとりである白石涼子が「殺人はすでに終わってしまった事件よ。私たち特殊犯捜査係が担当するのは、現在進行中の事件ばかり」と言っていて、犯罪者のこれからの行動を予測することのアドバンテージを見ているのですが、特殊犯係の性格をよく物語る言葉なんだと思います。
posted by 行き先不詳 at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「恋する妊婦」

 岩松了作・演出の本作は大衆演劇の一座を取り上げています。私自身は、大衆演劇を実際に観たことはないんですけど、映画や演劇や小説などで意外と使われてて、人間関係の距離感に面白味があるんでしょうか。

 一座の中に、二組の夫婦がいたり(座長、副座長夫婦ですけど)、副座長の姉だとか、ふつうの座員がいたりとか。そこに、大学を休学して体験入団する学生がいて、小屋の近所の人、野菜を届けにくる八百屋。それから、飛び出した役者が戻ってきたいと電話をしてきている。

 こういう人たちが、時には怒鳴り合ったり、手が出たりするところもあり、あるいは、気遣うところがあったり、裏では隠れた関係があったり。

 「恋する妊婦」というタイトルですが、妊婦である座長の妻の恋ということになると、その相手はすぐにはわかりません。これが見えてくるあたりから激しく話が動きますが、その後、ゆったりとした結末で、「もしかして、これで終わり?」と思ったら、本当にそこでカーテンコールになって、なんか拍子抜けするような幕の閉じ方にも感じました。

 また、キャスティングが面白いくらいに、あまり見ない組み合わせだなあと思いながら観てました。キャスティングの魅力は、最大の見所かもしれません。


 出演
 小泉今日子 風間杜夫 大森南朋 鈴木砂羽 荒川良々 姜暢雄 平岩紙 森本亮治 佐藤直子 佐藤銀平 中込佐知子 米村亮太朗 大橋智和 安藤サクラ

 シアターコクーンにて
posted by 行き先不詳 at 00:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月19日

佐藤正午『アンダーリポート』

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 昨年久しぶりに出た佐藤正午の新作『』もすごかったですけど、こちらも相当です。

 あらすじの抜き出し方によっては、ミステリーのようにもなりますが、そういう小説ではありません。検察事務官の古堀が、15年前の隣人の殺人事件について、行ったり来たり蛇行するようにして記憶を巡らしながら、少しずつ全体像が明らかになるんですが、その文章の巧みさ、組み立ての妙に浸りました。

 ある人物の考え方として、重大なあやまちがあれば、それを戒める力が働くのだから、注意すればわかる。逆に、それがなければ、正しい行いなんだというのが出てきます。語り手の古堀は、否定的に捉えてるのですが、人物造形上の設定という以上に小説世界を形作る大きな要素になってると思います。たいへん魅力的な小説でした。

 
posted by 行き先不詳 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(1) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月18日

明石家さんまの睡眠時間

 「ほぼ日」の睡眠特集で、明石家さんまのインタビューが載ってるのを読んだら、この人、本当に寝ないんですね。

 1日に2、3時間とかしか眠らなくても苦にならないようで、でも最近は睡眠導入剤を飲んで寝てるんだとか。
 仕事でハイになって、仕事が終わってからも遊びで忙しくて、疲れのピークを過ぎると「裏を突きだす」。そうするとずっと元気、なんだそうです。こういうのはマネしようとしてできるものではなく、別に、がんばって寝ないのではなくて、寝られないのだから、ということでした。


 後半、睡眠の話題から離れますが、「マラソンで、完走目的で走る人の気持ちはぼくにはわからない」「勝負ですから。たとえ、5時間くらいかかる人でもね、『しかけろ』と」いうところが一番印象的でした。
posted by 行き先不詳 at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「アマデウス」(ディレクターズ・カット)

 先週、NHK・BSでやってた「アマデウス」のディレクターズカット版を観ました。
 オリジナルが、1984年のアカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞、脚色賞などを受賞した、名作といっていい作品かと思いますが、どういうわけか、これまで観ずにきたので、ちょうどよかったです。でも、3時間というのは、いかにも長いかと思ったら、長さが苦にならない面白さで、飽きるということがなかった。

 サリエリから見たモーツァルト。同時代に生き、宮廷作曲家として、より高いステータスを得ていたサリエリでしたが、傑作を生み出しながらも必ずしもそれに見合う名声を得られないモーツァルトを見て、誰よりもその才能を見抜き、驚嘆し、激しく嫉妬します。また、神に奇跡を願うものの、自ら傑作を生むことはできず、絶望と神への呪詛を心に宿す。この複雑な感情に引き裂かれる姿というのは、芸術だとか才能についての普遍的なテーマにつながるような気がします。

 モーツァルトの不遜で下品な俗物ぶり、しかし突き抜けた天真爛漫が、決して嫌みでなく、天才ならではの奇人ぶりが楽しいです。

 「フィガロの結婚」が上演できるかというシーンなんかでは、とてつもない才能を目の前にした人たちが、試されているように見えました。
posted by 行き先不詳 at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月17日

菊本の最期

 先週の最後、菊本(佐々木すみ江)の自害で幕を閉じました。篤姫が本家に入ることで不要になったからなのかと、だとしたら、なんでこのタイミングで死ぬのかなと思った私は全然わかってなかった。身分の低い自分の名前を消すために自ら死を選んだという、現代的な感覚ではちょっと想像できないような覚悟のあり方で、ちょっと衝撃でした。

 女の道は一本道にございます。さだめに背き、引き返すは恥にございます。

 というセリフの重さも格別です。
posted by 行き先不詳 at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「R―1ぐらんぷり2008」

 なだぎ武が2年連続で優勝してましたが、確実に一番面白いと思ったので、納得です。
 私が「R―1ぐらんぷり2008」をちゃんと観たのはこれがはじめて。
 これを同じ土俵でどうやって評価できるんだ、というくらいにそれぞれ違った面白さですね。かなり極端な個性が登場するので、メチャクチャだったり、本当にバカバカしかったりするのが楽しいです。逆に、ふつうっぽいネタを見ると、インパクトがないように感じられます。
posted by 行き先不詳 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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