2008年06月07日

THE SHAMPOO HAT「立川ドライブ」

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 三軒茶屋のシアタートラムで観てきました。

 テレビ東京の深夜ドラマ「週刊真木よう子」の何週か前の放送分が、「立川ドライブ」でした。脚本は、当然同じく赤堀雅秋。この回も、出色だなと思ったんですけど、それだけに、舞台のほうとどう違うんだろうという関心がありました。

 極めて単純にまとめちゃうと、キャバレーの客がストーカー化して行き着くところに行ってしまう話です。プロローグとして、ふたりの死体が提示され、そこから、269日(だったかな)前にさかのぼり、徐々にプロローグのシーンへと向かっていくのです。

 ストーカーになっちゃうのは、交番勤務の警察官です。のめり込んで、自分がただの客ではないと思い込み、しだいに暴走してしまいます。狂気を思わせるまでにエスカレートするところが迫真の演技で、とても不気味で怖いです。

 キャバレーのホステスをしている洋子のほうは、同棲している男がいるのですが、最近はうまくいってない。キャバレーでバイトしてることも許していません。キャバレーで働いていますが、ごくふつうの女性として描かれています。

 終盤に、オペラをバックに洋子がたたずんで、その周りを登場人物たちが歩いてるシーンの孤立感が強烈に印象的でした。


 警察官が赤堀雅秋、洋子が坂井真紀ですが、ドラマのほうでは、正名僕蔵と真木よう子でした。どちらもよかったのですが、ドラマのほうでは洋子がどう思ってるかに含みがあって突き放してない、だからこその切なさを感じました。

 とにもかくにも、これはすごい作品だと思います。


 作・演出 赤堀雅秋
 出演 坂井真紀 赤堀雅秋 野中隆光 萩原利映 多門勝 児玉貴志 滝沢恵 黒田大輔 梨木智香 吉牟田眞奈 長尾長幸 日比大介
posted by 行き先不詳 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東野圭吾『ダイイング・アイ』

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 意表をつかれました。
 エピローグで主人公に向けられる言葉に、「どうにも、信じがたい話だな」「あんたの話は何から何まで異常すぎる。どれ一つ取ってみても、現実に起きたことだとは思えない」なんてあるのですが、途中までは、そういう“信じがたい”展開になるとは予想できませんでした。そこが、評価の分かれ目になりそうです。


 冒頭に、交通事故に遭って亡くなる女性の視点からの描写があって、物語のすべてはここから出発しています。

 バーテンダーの慎介が、客だった男に待ち伏せされて襲われ、大きなケガを負います。犯人の男は自殺。その犯人は慎介が起こした交通事故で亡くなった女性の夫でした。ところが、慎介はその時の交通事故の記憶がすっぽりと抜け落ちています。

 気になった慎介が交通事故の状況を調べていくと、さらなる謎が出てくるし、記憶もなかなか戻らない。そうした中で、同棲していた女性の失踪、バーの客に謎めいた女。慎介はこの女に溺れてしまうのですが、この女の思わぬ行動から一転、物語がどういう方向へ進むのかが読めなくなってきます。そこに戸惑いも抱きつつ、しかし、交通事故をめぐる意外な真相などが明らかになって、ちゃんとミステリーとして着地をするといったところです。


 私の中では、その戸惑いが全面的に払拭されず、そのあたりが引っかかるのですが、前半の、まだ何が起こっているのかがわからないあたりが面白くて、ぐいぐいと読みました。同棲相手のことなんか、読後全く違った印象になって、そこが私には何とも悲しかった。
posted by 行き先不詳 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする