2009年03月29日

伊藤計劃『ハーモニー』

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 読んでる最中に著者が亡くなってることも知らずに読み終わりました。前作の印象もあって手に取りましたが、亡くなってしまったとは。

 核が使われる暴動があった後という未来社会で、健康管理が過度にシステム化されているという状況を突き詰めた設定です。リソース意識ということばが出てきますが、命は自分だけのものじゃない、といった考え方を徹底したような思想です。

 主人公は、高校生時代に友人らとそうした社会への反抗として自殺を図るという過去をもっています。今はWHOの監察官という立場にいながら、システム外の戦場にいることを隠れ蓑にして、タバコやアルコールなど不健康なものに手を出している女性。彼女が、東京へ呼び戻されたときに起こった事件は、社会を根幹から揺るがすもので、その背景には昔いっしょに自殺をしようとして、死んだはずの同級生の存在が見えてくるのでした。

 はじめのうちは、管理社会とそれに対抗しようとする自由を対立軸として読んでいたのですが、その対立軸は実は違っているということが、ラストに結びついて、小説世界が完成されます。


 私は、はじめの設定から刺激されるところが大きく、物語の展開に惹き込まれて、たいへん面白かったです。それにしても、亡くなったということが残念でならないです。
 
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2009年03月28日

「選挙」

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 2007年公開の長編ドキュメンタリー映画。観てるうちにユーウツな気分になる面白さです。なんだこの社会は!って思います。

 2005年の市議会議員補欠選挙。自民党の候補として政治経験がない素人がゆかりもない川崎市宮前区でどう戦うのかを追っています。

 幼稚園の運動会の場面からして印象深いですが、地元の有力者や組織の存在が地域社会のありようを浮き彫りにしています。川崎市宮前区でもこんなもんなんだなと。元々しがらみのない候補者でしたが、選挙戦によってしがらみを作っていくことが求められるとも言えます。

 周りから叱られっぱなしの本人と妻が本音をもらすところが面白くて、もっと観たかったくらいですが、同時にこれを流しちゃって大丈夫かとも心配になりました。

 外見はあまり情熱的にも見えず、弁舌さわやかな演説をするわけでもなく、結局最後まで具体的な政策についてほとんど言及がないのが印象的です。

 それから、作品の手法が説明的でないのが新鮮でした。はじめのうち、どういう選挙なのかとか、どういう候補者なのか、どういう街なのかとかがわからないまま進行して、交わされる会話などでしだいに明らかになるわけで、それでいて内容を理解するに十分な情報を得られます。

 ただし、市議会議員選だとか自民党だとかでない場合に、どう違うのかわからないのが、ないものねだりですけど難点です。


 当然の好奇心としてネットでこの候補者が今何をしている(いない)かを検索したわけですが、そっちのほうがちょっと意外な展開でした。

 監督 想田和弘
posted by 行き先不詳 at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

いのうえ歌舞伎・壊(Punk)「蜉蝣峠」

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 前売りは人気が高そうだったのではじめっからあきらめて当日券ねらい、という今回の作戦は成功で、抽選ではありましたが昨日の夜公演を観ることができました。

 “壊(Punk)”がついてるのは、クドカン流に壊しちゃっていいよっていうことらしく、冒頭のコントがまさしくそれを示してますが、ラストには意外なくらい、哀感に浸らせるのでした。

 黒澤明の「用心棒」的な、荒れ果てた宿場町に、記憶を失った主人公の男・闇太郎(古田新太)が現れ、ならず者や役人たちの力関係に変化が起こります。そして、その町を地獄に陥れた過去の事件が物語を貫く謎となっており、大きなうねりのあるドラマを生むのです。

 パンフレットの宮藤官九郎のことばに、人間の心の闇みたいなものを描いた、とあるように、この作品はノワールでもあって、底知れないダークさが描かれつつも救いを感じさせ感動させます。


 作 宮藤官九郎
 演出 いのうえひでのり
 主なキャスト 古田新太 堤真一 高岡早紀 勝地涼 木村了 梶原善 粟根まこと 高田聖子 橋本じゅん
 赤坂ACTシアターにて
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2009年03月26日

2009年冬ドラマも終わって

 今回の連ドラ、最後まで観てたのは「トライアングル」「ありふれた奇跡」「ラブシャッフル」「ヴォイス」の4つでした。「キイナ」と「銭ゲバ」が途中離脱。ということで、すべて終了となりました。



 「トライアングル」はミステリアスな展開なら惹かれるというわけでもないもんで、キャストの豪華さとどうなるのか見届けるくらいのスタンスで観てました。終わってみて、一連の事件が起こるべくして起こったとは思えないとか、いろいろと不審な点が残ってるんですが、かといって検証したいとも思いません。期待ハズレでした。



 「ありふれた奇跡」はなんかすごかった。全体的に強烈に印象的なシーンが数多かったです。はじめのうちは、容易に乗り越えられない心の傷を抱えた人が生きることの困難さを描こうとしていると思われ、ぎこちなさも含めて表現されてるんだなと観てました。とりわけ加瀬亮はやっぱり素晴らしいとかそんな感想でした。ただ、どういうドラマになっていくのかわからない、もどかしさもあったりして。

 それが、途中で女装という飛び道具が出てくるあたりからぐいぐい引き込まれ、加瀬亮が岸部一徳に追いつめられるシーンの胸が苦しくなるような見てられなさは忘れられません。また、全体を通して、井川比佐志がとっても印象に残ります。じいちゃん役が後半になって一気に奥行きを見せるところもよかった。



 「ラブシャッフル」はありえない設定、ありえない展開、ありえない結末、とか思いつつも、やっぱり観念的な野島伸司流のテーマを、コミカルで軽いねらったノリが楽しいドラマでした。ただ、精神疾患の扱い方が、私には納得しかねますが。



 「ヴォイス」では、学生の楽しいやり取りが面白かったですし、瑛太のキャラ作りが個性的にしてやり過ぎてないところが好感をもちました。最終回に起こるドラマに無理を感じたのは、タテ関係の描き方が不十分だったんじゃないかなと感じました。それと、終盤の亮介(生田斗真)の父親がらみの事件の軽々しさ、安易さはひどいです。 
posted by 行き先不詳 at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月22日

「シークレット・サンシャイン」

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 どんな話か知らずに観たら、途中意外な展開で、うわぁこれすごいじゃん、と釘付けになりました。イ・チャンドン監督作はこれがはじめてですが、ほかのもぜひ観てみたい。

 夫が事故で死んで、子どもとふたり夫の故郷で再出発、というところからはじまります。主人公の母親(チョン・ドヨン)がちょっと無神経な発言をしたり、逆におせっかいなことを言われたり、ちょっと引っかかるところがありながら、息子との新しい生活のスタートぶりが描かれます。

 その後、事件が起きて母親は悲しみに暮れるのですが、そこから救われる中盤(私はあのようにして救われることがもう意外でしたが)とその救いによってもたらされた絶望の瞬間の恐ろしさが息を呑みます。シンプルだけど根本的な問題提起がそこにはあって、忘れられないシーンです。

 そのあとの主人公のもがきぶりはこの作品の重要な展開でしょうが、そこはちょっと長いなとか思った私です。全体を通して、脇で支えるとか見守るとかいうのとはちょっと違う、主人公に寄り添おうとする健気で不器用な男(ソン・ガンホ)の人物設定がちょっと変わってますが、この作品の最後の救いとなってます。

 監督 イ・チャンドン
 
posted by 行き先不詳 at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代」Bunkamuraザ・ミュージアム

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 本日最終日の展覧会です。

 デュッセルドルフにあるノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館の改修工事の休館を利用して、そのコレクションが紹介されるという企画です。で、タイトルはやっぱりちょっとおかしくて、クレーの作品が多いのに比べれば、ピカソは並んで冠されるほどではないかなという気がいたします。展覧会の構成としては、20世紀前半の美術の流れをパウル・クレーに導く形で紹介しているようなかんじになってます。

 クレー作品はユーモラスでかわいくてふつうに楽しいんですよね。表現主義、キュビズム、シュールレアリスム、抽象美術とかが展示される後に来ると、一層なごむものがあります。
posted by 行き先不詳 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月21日

「よってたかって春らくご」

 今日の昼に久ッしぶりに落語を観に行ったら、あまりに面白くてちょっと衝撃的でした。

 有楽町のよみうりホールで柳家喬太郎、三遊亭白鳥、柳家三三、春風亭百栄という面々の(あと前座の柳亭市丸という人も)落語会でした。春風亭百栄という人は知らなかったんですけど、ほかの3人の顔ぶれで選びました。一番の目当ては三遊亭白鳥で、とにかくどんな落語をやってるのかぜひ直接観てみたいというところでした。

 三遊亭白鳥「真夜中の襲名」の面白さはインパクト十分で、これでもうかなり満足気味で前半を終えたんですけど、それ以上に柳家喬太郎「純情日記横浜篇」が枕の段階から可笑しくて面白くて笑いっ放しで、脳内ホルモンが出っぱなしの幸福な時間でした。ここまで強烈な出会いをしてしまうと、今後もたくさん観たくなっちゃうし、かといって時間が足りないッ、と早くも心配になっちゃったくらいでありました。 

 今日から林家三平襲名披露興行がはじまって、このネタで毒のある笑いがハズレなしってかんじでありました。

 ほかの演目が、柳亭市丸「牛ほめ」、春風亭百栄「お血脈」、柳家三三「加賀の千代」でした。
 
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前田司郎『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』

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 五反田団の舞台は何度か観に行ってますが、著者の小説を読むのはこれがはじめて。

 「新婚地獄篇」という字面から何通りかイメージされるだろうそのいずれとも違ってます。地獄のような新婚生活ではなくて、新婚のふたりが地獄を旅行するということなんですけど、この地獄というのが全くユルすぎるからほほがゆるみます。

 とうきゅう五反田店の屋上から地獄へ行くことができることを知った夫婦が連休に地獄へ観光旅行するというのですが、およそ地獄とは思えないようなのんびりとした異界で、とりわけどう見てもビーフシチューだという地獄の温泉に入るところがツボでした。思い出してもニヤニヤしちゃいます。

 夫婦になったふたりの互いへの気持ちなんかが、とくに妻側から言及されることが多くて、そのすれ違いというほどでもないあまりに微妙なところをすくいあげてるところが、この小説全体の中心だという印象です。そして、ふたりのこれからに温かな希望を感じさせる結末になってます。
 
posted by 行き先不詳 at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ラックシステム「お弔い」

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 昨日の夜公演を観てきました。

 ラックシステム15周年記念公演第一弾だそうです。といっても、去年のリリパットアーミー「罪と、罪なき罪」で今後も気になる作品であれば観に行こうということでして、ラックシステムもお初です。

 昭和30年の安アパートの一室が舞台です。部屋の主が事故で亡くなり、その遺品を整理するために来た者らが、質素な一室に隠し部屋を発見します。そこには幻の映画女優にゆかりのある品が華やかに飾られていて、それからの騒動となぜそこにそんなものがという謎をめぐって話は展開します。終戦から10年しか経っていないということが、途中からいろいろな形で物語に顔をだしてきて、何度もハッとさせられました。肝心の部屋の主が置き去りにされるようにして話が進むのも面白かったです。

 作・演出 :わかぎゑふ
 主なキャスト コング桑田 朝深大介 千田訓子 上田宏 谷川未佳 祖父江伸如 福井千夏 わかぎゑふ 中道裕子 茂山宗彦(東京公演のみ) 八代進一 奥田達士 美津乃あわ 森崎正弘 上田泰三 早川丈二 武藤晃子
 下北沢ザ・スズナリにて
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故林広志コントRemix「二死満塁の人々」

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 故林広志のコント台本を福原充則が演出するという公演です。観たのは日曜の昼公演ですから1週間近く経っちゃってますね。すでにして記憶が薄れてきてたりして。とにかくここんところ仕事が…なんて言ってても仕方なく…。

 完全にコントとして割り切った公演というのは、気になってもスルーしちゃうことが少なくないですし、故林広志という名前はチラホラ見かけはするものの、あまり意識はしてなかったもので、迷ったところです。それでも、本作はリミックスとなってますがベストセレクション的なところもあるでしょうし、演出とキャストの顔ぶれも魅力的かなということで観てみることに。

 犬飼若博 今立進 菅原永二 竹井亮介 富岡晃一郎 野口かおる 森谷ふみ、という顔ぶれですが、エレキコミックの今立進ひとりだけお笑いの人が入ってて、最後のコントでテンションが上がっていくツッコミぶりが完全に本職に戻ってて若干くどかったですが面白かったです。

 チラシには13本のコントのタイトルが載ってるんですけど、別にその都度確認しながら観てなかったので、終演後にタイトルを見てもピンとこなくて、どんな話だったっけ的な現象も出てきました。あんなに笑ったにも関わらず。

 三鷹市芸術文化センター 星のホールにて

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2009年03月15日

コーマック・マッカーシー『血と暴力の国』

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 映画「ノーカントリー」の原作でもあるし、去年話題になってた『ザ・ロード』と同じ著者だという延長線上に交差してるイメージでしたが、本作自体2008年のこのミスで12位になってました。

 映画を観てから読みましたが、それでも説明的でない簡潔な乾いた文体なために、意外に読みにくくはないものの、状況を読み取りにくく感じるところは多少ありました。
 各章の冒頭に保安官のモノローグが置かれていて、この作品の性格が映画よりも明確になっているように感じました。
 小説では、モスの取った行動の取り返しのつかなさや殺人者シュガー(この翻訳ではシュガーとなってます)の存在に宗教的な感覚があるように印象づけられました。
posted by 行き先不詳 at 10:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ノーカントリー」

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 ちょっと前に1回観て、そのあと原作『血と暴力の国』を読んで、もう1回観たくなりました。

 3人の主要な登場人物がいて、麻薬の取引がこじれた結果らしき死体の山に出くわし金を持ち去るモス、金を追う殺し屋シガー、保安官のベル、という3人の男ですが、モスとシガーの逃亡・追跡劇に介入する保安官という構図で観ようとすると、そういう作品ではないわけで、後半に戸惑う展開があったりもします。

 原題は「NO COUNTRY FOR OLD MEN」となっていることから見ても、ほとんど何もできずに終わる保安官の、理解できない現代の犯罪とそれを超えてなんでこんな国になっちゃってるのかという無力感がベースにあるかなと思います。

 でも、最大の見所は殺人者のキャラが人間っぽさがなく不気味で気持ち悪く底の知れない常軌を逸した存在感をもってるところで、そういうふうに思えば終盤の展開はやっぱりバランスを欠いているように感じられました。
posted by 行き先不詳 at 10:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月14日

「春琴」

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 初演時は観るかどうか迷って、見送って、後から観とけばよかったパターンとなりました。ということで、今回の再演、水曜の夜公演を観てきました。

 ただ、谷崎潤一郎『春琴抄』はあらすじはおおむね把握してるつもりでしたが、読んでませんでしたので、小説自体を読んでおいたほうが、受け止められるものが多かったかもしれないと思いました。

 芝居の構造としては、立石涼子が本人役で『春琴抄』の朗読を録音する仕事をしていて、そこで物語を再現するように「春琴抄」が演じられます。また、『春琴抄』という作品自体の、架空の伝記から出発しているという構造が芝居でも持ち込まれ、その重層性が特徴になってます。そして、『陰翳礼賛』の精神が舞台化されているような、照明、舞台装置など、世界観の表現方法が全く素晴らしすぎます。中でも、春琴を小さい頃は人形浄瑠璃のようにして、深津絵里が人形を扱いながらセリフを言うところが、たいへん新鮮に映りました。

 私は、3階席から観ることになって、舞台からの距離は遠いわけでしたが、上から観るのもこれはこれでよかったです。


 演出 サイモン・マクバーニー
 キャスト 深津絵里 内田淳子 望月康代 麻生花帆 立石涼子 ヨシ笈田 チョウソンハ 瑞木健太郎 高田恵馬 下馬二五七 本條秀太郎(三味線)
 世田谷パブリックシアターにて
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2009年03月09日

グリング「吸血鬼」

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 土曜のチケットを買ってたのに手帳に書きもれて気がついた時には終わってた…という大失敗をしまして、それなりに精神的ダメージを受けつつ、迷って迷って、翌日の当日券で観ることに。

 ボロアパートの一室で死後1週間ほどして発見された女性。どうしてそんな孤独な死に至ったのか、学生時代からの友人である脚本家が取材をはじめます。その取材過程で知り得たことだけでなく、その脚本家の想像や妄想が、劇中劇のようにして表されていきます。途中で、この物語の構造が反転することで、物語の核心へと迫る展開ですが、私はもう一ひねりあってもよかったかなと思います。

 吸血鬼というのは、赤ん坊が母乳(=血)を吸うところでも比喩として出てきますが、本線としては、他人の人生やスキャンダルなどの物語=生き血を食らうというところで、その脚本家やメディアの人間だということでしょうし、そこには作者自身も含まれるのかなと思います。


 作・演出 青木豪
 出演 杉山文雄 中野英樹 萩原利映 安藤聖 遠藤隆太 高橋理恵子 辰巳智秋 平田敦子 みのすけ
 青山円形劇場にて
posted by 行き先不詳 at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする