2010年10月25日

冨士山アネット「SWAN」

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 冨士山アネットははじめて。21日の夜公演を観ましたが、アフタートークのゲストはコンドルズの近藤良平で、そのやり取りで初心者の人間にもどうやって創り上げてるのかがわかって参考になりました。

 今のところは演劇の台本がちゃんとあって、そこから動きを抽出、デフォルメ、アレンジを加えていってるとのこと。ですから、ダンスでもあり演劇でもあるような作品となってるわけです。セリフがないもんで、チラシにある何となくの設定を読んで臨むのみですから、かなりわからないところだらけです。それでも、戯曲を公開するのは、全部ネタばらしになるのでイヤなんだとか。

 振付の部分としては、個々の動きが面白かったりして飽きることはなかったのですが、ふだん意味に縛られて観てるもんで、もう少し言葉が入ってくるか、あるいは、もっと無意味になるかであったほうが、私にとっては安心して観ることができそうです。

 作・演出・振付・出演 長谷川寧
 キャスト 大石丈太郎 石本華江 大園康司 伊藤麻希 奥山隆 玉井勝教 北川結 寺杣彩 伊藤南咲 岡本陽介 KEKE 政岡由衣子 松之木天辺 村本すみれ 
 シアタートラムにて
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2010年10月24日

726「白痴」

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 17日の昼公演を観てきました。

 726は今回がはじめて。坂口安吾の「白痴」を舞台化しています。私は、原作となる短篇を読んだのはかなり以前でしたが、短いわりに読み通すのがかなり苦しかったような記憶があります。それで、今回も終演後に読み返そうとしましたが、やっぱりダメだったので、肌が合わないということかもしれません。

 舞台のほうは、人間らしさとか生きることとかを終始、自問したり反問したりしているような内容でした。それでいて、演劇ならではな作品に昇華されているという印象を受けました。演出や出演者の演技もあってかなり惹き込まれましたが、一口に面白いという言葉ではくくりにくいものがありました。


 脚本 ほさかよう
 演出 北澤秀人
 出演 鬼塚俊秀 大塚秀記 高田裕司 原田麻由 ほりすみこ 結 中原三千代
 OFF・OFFシアターにて
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「ポテチ」

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 16日の昼公演を観ました。
 伊坂幸太郎の『フィッシュストーリー』の中の同名の短篇小説を舞台化。脚本・演出が蓬莱竜太。

 観るかは迷ったのですが、安くチケットを入手できることになり、蓬莱竜太だから、ということで行くことにしました。あまり人気がないのか、土曜の昼にしては空席が目立っていました。


 空き巣に入った家にかかってきた電話から、主人公はある野球選手に絡む出来事に関わることになります。かつて主人公はやはり空き巣に入ってるときに自殺を予告する女性からの留守電を聞き、止めに向かったなんていうエピソードもあって、その女性と今は同棲しています。

 主人公がその野球選手にもっている思い、その裏にある秘密などが明らかになっていく中で、カラッとした明るい人柄の主人公の母親が、切なさとか愛おしさを喚起させる人物像になっています。ラストでポテトチップスが重要なメタファーとして出てきますが、セリフとして聞くと若干わざとらしさを感じたところもありますが、最後はグッと来るものがあります。それに比べると、途中までの緩やかなテンポにちょっと退屈さを感じました。


 出演 星野真里 加藤晴彦 山本亨 伊藤毅 梨澤慧以子 岡本麗
 青山円形劇場にて 
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2010年10月20日

押井守『勝つために戦え! 監督ゼッキョー篇』

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 監督ゼッキョー篇となっているように、監督篇の続篇となってます。なおかつ、〜篇というのがついてない『勝つために戦え』がさらにその前にあって、シリーズ第3作ともなっているようです。なのに、そちらは無視して、こちらを手に取りました。

 監督仕分けとか言って、監督別に外国と日本の監督個人個人について語るべきかどうかを仕分けしていき、そのあと勝敗論という視点で、論評というべきか、とにかく斬りまくるようなスタイルで語り詰め、質問に答えるような恰好で進行していきます。店頭でこの部分を見て、これは面白そうだと思ったわけでした。

 ただ、実際読んでみて、しばらく連想したのは“床屋政談”です。とにかく、本当かよと思わせるような決めつけ、上から目線な語り口です。私は、押井守監督のキャラクターを知らないもんで、そこまで言うか的な辛口さが、ところどころ不快になっちゃって。新しい視点を提示されるところはあるとはいえ、期待したものとは違っていました。
posted by 行き先不詳 at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「じゃじゃ馬馴らし」

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 15日の夜公演を観てきました。ちゃんと観たのははじめてのような気がしますが、確かにこれは問題作なんだなということがわかりました。

 2組の男女が中心となる話ですが、男が勝ち気な“じゃじゃ馬”を教育する、というかセリフにも“調教”というワードが登場するわけで、やっぱりひいちゃうところがあります。そのため、いろいろとフィクションだということを意識させるような演出になっています。

 物語の構造としても、劇中劇という体裁を強調し、この公演でも客席に俳優が座って観ていました。私はまさか客席にいるだけで終わると思ってなかったので、物語として成立していないという感触を得てしまいましたが。
 それと、誰かが誰かに成り代わるといった設定がところどころに出てくるのも虚構だということに目がいきやすいところです。

 それから、オールメールということで女性役も含めて出演者がすべて男優で統一されているということや、デフォルメされた演技などコメディとしての側面がフィクションということを意識させます。とりわけ、市川亀治郎が“じゃじゃ馬”であるキャタリーナを演じているのですが、歌舞伎口調をさせていたりもして、これが素晴らしく面白いのです。他方で、“調教”するペトルーチオ役の筧利夫については、膨大なセリフを早口でまくしたてて、そのスピード感には圧倒されるものの、ほとんど上滑りしているように聞こえてしまって、言葉として届いてこないなぁという感想をもちました。ただ、このふたりの強烈さが舞台を牽引し続けます。

 もう一組の男女、キャタリーナの妹・ビアンカと彼女に一目惚れするルーセンショーは月川悠貴と山本裕典が演じていて、こちらは過剰さのないさわやかなカップルになっていて好対照です。


 作 シェイクスピア
 演出 蜷川幸雄 
 彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて
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「ウフィツィ美術館自画像コレクション 巨匠たちの『秘めた素顔』1664-2010」損保ジャパン東郷青児美術館

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 ここしばらく美術展にご無沙汰してるんですが、ちょっと時間ができて覗いてみました。

 イタリアのウフィツィ美術館にある自画像コレクションということですが、副題にあるように1664年から今日に至るまで収集し続けているということでして、これには驚かされます。

 自画像が並ぶということで、単調な作品群なのかという危惧も少しはありましたが、全くそんなことはなく、思いのほかバリエーションがあって楽しめました。アングルの重厚な貫禄とかモンニーニの湾曲した合板に色鮮やかなラインで描かれたものとか、チラシに使われてるヴィジェ=ル・ブランなんかが強く印象に残ってます。

 ただ、自画像ばかりなので、知らない画家で気に入ったとしても、あとからタイトルを見ても思い出せないということも起こってくるのは仕方のないところでしょうか。
posted by 行き先不詳 at 21:14| Comment(0) | TrackBack(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月17日

風琴工房「葬送の教室」

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 感動しました。ここ最近の中では断トツに。こういう舞台がもっと多くの人に観られたらいいのに、と思います。とにかく、素晴らしかった。

 風琴工房ははじめてです。というか、存在を知りませんでした。千秋楽である13日の夜公演を観ましたが、当日の夕方まで行くか迷ってました。幸い、残業もなかったので、当日券を買うことに。そしたらコレです。

 内容のほうですが、御巣鷹山の日航機墜落事故をモデルにした事故の遺族たちの話です。事故の原因や真相についての勉強会を開こうとしていて、今後の教訓を導くことを目的しています。ところが、いろんな立場の人たちが参加するため、それぞれの立場だとか、意見や感情の対立が錯綜して、衝突を見ることになります。この対立軸の重層的なところが作品の質を保証していると思います。終始、緊迫感のあるやり取りが続きますが、事故の惨状についての事実の重さや明らかになる真相は、想像を超える衝撃をもって圧倒されます。しかも、途中で亡くなった状況から飛行機の中で、どんな最期だったかを語る場面では、完全に泣いちゃいました。

 中心となるのは、遺族のひとりで、事故の追求に熱心な男です。佐藤誓が演じています。理路整然と語るところが、周りには冷たいとも受け取られるのですが、私はこの人に肩入れしながら観ていました。それも後に行くに従って、そんなこと言っちゃダメじゃんって思うのですが、それでも理性的に誘導していくので、目的へ向かってブレずに進んでいきます。もうひとり、中心メンバーで、ざっくばらんにしゃべるところが多少の脇の甘さも見せつつ、人好きのするキャラクターの男がいて、ほぼなだめ役に徹するのですが、ちゃんと終盤に至って、不満を吐露します。岡森諦が演じていますが、このふたりがたいへん印象的です。ただ、そのほかも登場人物の個性がくっきりとして、それでいて立場や感情の向き方が違っていて、とてもよくできていると思います。

 この物語の中では、事故の原因究明を今後に活かすという考え方が、定着していなくて、事故は処理するだけ、という現状が語られます。このことが、あまり実感のわかないところではあります。もしかしたら、ここに出て来るような人たちが礎となっているのかもしれないとか思いました。


 作・演出 詩森ろば
 出演 佐藤誓 岡森諦 根津茂尚 津田湘子 山口雅義 清水穂奈美 五十嵐勇 浅倉洋介 多門勝 岡本篤
 ザ・スズナリにて
posted by 行き先不詳 at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

岸本佐知子編訳『変愛小説集 2』

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 第2弾となるアンソロジーです。海外文学にご無沙汰ながら、これならイケるかなということだったんですが、もちろん前作が面白かったからというのが最大の理由です。

 “変てこな恋愛”ということですが、偏愛でも変態でも決して的外れではないような気もするような世界観の数々です。シュールな展開も多く、万人向けではないかなとも思います。

 11篇の短篇が収録されていますが、たとえば最初のステイシー・リクター「彼氏島」は、女性が漂着した島がイケメン原住民ばかりという逆ハーレム状態だけど…、という話。

 個人的に好きなのは、アリソン・ベイカー「私が西部にやって来て、そこの住人になったわけ」とスコット・スナイダー「ヴードゥー・ハート」です。

 「私が西部にやって来て、〜」は幻となった“チア・リーダー”を追ってモンタナの山奥までやって来た男の話。「ヴードゥー・ハート」は、意に反してひどいことを恋人に言って別れてしまう結果に終わる男の話ですが、“ヴードゥー”というキーワードに絡めて謎めいた人間の性(さが)や奇癖が語られるようなところがあるように読めました。

 あとダン・ローズ「『人類学・その他 100の物語』より」もブラックな掌編で楽しかったです。
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「Project BUNGAKU 太宰治」

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 行けるかどうかギリギリまでわからず、千秋楽となる10日の昼になんとか間に合いました。

 太宰治作品を4人の演出家がそれぞれ20分程度の短篇演劇として舞台化するというものです。元々は太宰治ありきではなかったようなので、次は違った作家で、ということもありそうです。たいへん素晴らしい企画だと思いますので、そちらも期待したい。

 演目は原作を創作年代順に並べたものだということです。

 「HUMAN LOST」
 翻案・演出は広田淳一(ひょっとこ乱舞)。
 存在を知らない作品だったのが悔やまれました。実験的な散文作品のため、見方が全然違っただろうにと。最ももう一回観たくなったのがコレ。わからないながらも世界観として惹き付けられるものもありましたし。
 出演 中村早香 佐藤みゆき 荒木昌代 榊菜津美 杉亜由子 右手愛美

 「燈籠」
 翻案・演出の吉田小夏(青☆組)は、今回の4人の演出家の中で、唯一の女性。彼女が魅かれた女性独白体の作品群として、本作のほか、いくつかの短篇を取り込んで劇化したということです。この公演の企画として、毎回アフタートークのゲストが1本を選ぶということになっているらしく、私が観た回は、徳永京子賞として、本作を最終的に選んでいました。
 出演 木下祐子 福寿奈央 藤川修二 荒井志郎 井上みなみ 芝博文 田村元 木村望子

 「ヴィヨンの妻」
 この作品の翻案・演出の松枝佳紀(アロッタファジャイナ)は、制作総指揮に名があるように、プロデューサーという立場で関わっているようです。「ヴィヨンの妻」といえば、松たか子主演の根岸吉太郎監督の映画化作品を思い浮かべるところですが、アフタートークで、原作の最もいいところを活かしきれてないといった発言があり、興味深いところです。人非人である妻が人非人である夫を許すという物語を、裏切られた太宰治が書いていることがいいらしいようなことでした。大谷夫妻を演じた俳優の美男美女ぶりが印象的です。
 出演 伊藤えみ 竹内勇人 岩見よしまさ ナカヤマミチコ 青木ナナ 木田友和 辻井拓 花邑沙希 峯尾晶

 「人間失格」
 翻案・演出は谷賢一(DULL-COLORED POP)。主人公を演じるのが女優のコロで、内省的でありながら躍動的で見応えがありました。現代に移し替えていましたが、違和感なく葉蔵がそこにいました。
 出演 コロ 東谷英人 大原研二 小安光海 櫻井竜 菅谷和美 塚越健一 ハマカワフミエ 三嶋義信 百花亜希 湯舟すぴか


 あと、遊びとして観客も投票するという企画もやっていて、公式HPでは、「人間失格」「燈籠」「ヴィヨンの妻」「HUMAN LOST」の順になっていますが、私は迷いつつも順位は決められず、参加せずに終わりました。

 八幡山ワーサルシアターにて
posted by 行き先不詳 at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月12日

「十三人の刺客」

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 工藤栄一監督作のリメイク。予告の時点でかなり期待していましたし、これはぜひともスクリーンで観ておきたかったということで。

 物語は、将軍の弟がとんでもなく悪い奴なのに老中に取り立てられることに決まってしまった、これを何とかして止めなければ、ということで暗殺の密命が下り、少数の武士による作戦遂行がなされる、という流れ。クライマックスとなる落合宿の死闘が最大の見所です。

 前半と後半で、かなり私の印象は違ってきます。

 前半部分は目的へと至る過程がとてもわかりやすく無理なく頭に入ってきます。加えて、残酷描写も含めて非常にエモーショナルに訴えかける力があって、感情移入させられます。それから、谷村美月演じる新婚女性がお歯黒をしてるんですね。私は、お歯黒を時代劇で久しぶりに観たので、てっきりリアルさにこだわってるのかと思ったほどです。途中までは、これは傑作だ、とか、今年一番じゃないか、といった勢いでした。

 それが途中から、リアルさを手放したように見えました。伊勢谷友介はちょっとキャラ設定として過剰に感じましたし、牛を放ったところはリアルさがまるでなく、あれだったらないほうがよかったのではないでしょうか。

 まあ、それは細かいところだとして、宿場を借り切っての乱闘も、敵方の数の多さが圧倒的過ぎて(宣伝では、13人対300人超だとなってます)とても勝てそうに見えません。あれだけ火薬を登場させたわりに、橋を壊した以外はあまり効果的な使用をしていない気がします。はじめのうち敵方がどのくらいダメージを負ったのか、あるいは、実戦慣れしてないのかがよくわからないので、戦いぶりに説得力が欠けてると見ました。もっと泥臭い戦いぶりが見たかったところです。

 とはいえ、面白いか面白くないかと言えば、全然面白いです。興奮します。圧倒されます。ただ、それだけにチャンバラに終わってるのが残念に思えたということです。

 それから、すべてを差し置いても強烈な印象を残すのは、敵役を演じる稲垣吾郎です。残忍で冷酷、静かな狂気をもって、稲垣吾郎にして不自然さや違和感はなく、素晴らしいかぎりです。


 監督 三池崇史
 主なキャスト 役所広司 山田孝之 伊勢谷友介 沢村一樹 古田新太 六角精児 石垣佑磨 高岡蒼甫 波岡一喜 近藤公園 窪田正孝 伊原剛志 松方弘樹(ここまでが刺客の13人)
 光石研 松本幸四郎 平幹二朗 内野聖陽 稲垣吾郎 市村正親
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2010年10月11日

「ガラスの葉」

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 観るかどうか、かなりギリギリまで迷っていましたが、最終的に当日券ということで。9日の昼公演を観てきました。 

 4人芝居で、登場人物は兄弟とその母、兄の妻。亡き父親の思い出とそこに封印された欺瞞がカギになっています。弟は冒頭、錯乱しており、兄は心配しているのですが、物語が進行してくに従って、その関係が変転していきます。弟を演じる田中圭にしても、兄役の萩原聖人にしても、精神的な不安定さの表れ方は違いますが、たいへん痛々しく、見所といえるかと思います。

 ほかに、印象深いのは舞台美術で、奥に向かって3つに分かれて、手前が固定されていて、その奥はスライドすることで場面転換させるのですが、一番はじめにスライドしたときの視覚的な効果はなかなかでした。そこに、彼らの拠り所の不安定さが表現されているのです。


 作 フィリップ・リドリー
 演出 白井晃
 出演 萩原聖人 田中圭 平岩紙 銀粉蝶
 世田谷パブリックシアターにて
posted by 行き先不詳 at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

箱庭円舞曲「気付かない奴は最強」

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 6日の夜公演を観てきました。
 箱庭円舞曲が10周年だそうですが、私は前回公演に続いて2回目。
 まず、前説について。代表の古川貴義による前説が恒例だったようですが、今回の公演で最後だということを強調していました。が、思い入れのない身としてはあまり興味のないところでした。別に、やってもやらなくても、という気がしてしまいます。

 
 それはともかく本篇のほうは、社会人を対象としたサークルの幹事たちの間で起こるゴタゴタが展開されます。このサークル内で幹事らが企画を立て、そこで共通の趣味を通して交友関係が築れることを目的としています。ところが、サークル内にマルチ商法まがいの勧誘を仕掛けている女性だとか、サークルを勝手に会社化させたコンサルタント、などが攪乱要因として登場します。

 彼らと意見が対立することで、迫真的な議論に結びつき、アクの強い登場人物らによる詭弁と欺瞞あふれる言い争いに惹き込まれます。ここが最高に面白くて、息を呑むようなやり取りでした(逆にそこを過ぎると、ちょっと長いなと感じるところもありました)。コミュニケーションが至高のものだというのは幻想で、そこに打算があるじゃないか、という視点からの追求と見えました。


 脚本・演出・出演 古川貴義
 出演 小野哲史 爺隠才蔵 ザンヨウコ 須貝英 津留崎夏子 片桐はづき 原田優理子 澤田慎司 菅原功人 井上裕朗 
 駅前劇場にて
posted by 行き先不詳 at 20:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月10日

伊坂幸太郎『オー!ファーザー』

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 あとがきに第1期の最後の作品とありますが、この小説は私好み。冒頭から根本的な設定(主人公に父親が4人いるっていう)で違和感を覚えますんで、そこで乗り切れずに終わる人もいるかもしれないとか思います。とかいって、私は私で読みはじめてすぐに中断してしまって、しばらくそのままになったので、最初から読み直したのでした。

 4人の父親が分かりやすいほどの整理された個性で、それぞれの得意分野から発する教えというか名言がちゃんと“息子”である主人公に染み込んでいて、その教訓の数々、ふだんの名ゼリフ、ふざけたところも含めて心地よいのです。軽口の連続も読んでて楽しい。

 ただ、主人公の高校生はある程度なんでもできてしまう隙のなさがあって、それが父親たちの影響によるわけです。若干そういう調子のよさが鼻につかなくもないかな、というビミョーなところではありました。

 意識してなかったところすら伏線になっているので、ちょっと引っかかった箇所はちゃんと覚えておかないといけないようです。楽しさにかまけて、私は細かいところをすっかり忘れて、たびたびそんなこと言ってたっけ?と前のページを繰り直すのでした。
posted by 行き先不詳 at 21:41| Comment(0) | TrackBack(1) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「24 リデンプション」

 「24 シーズン1」に出会って以降、だいたい毎年観るのが恒例行事化されていたのに、昨年は観ずに終わっていて、「24」の世界に戻ってきたのはかなり久しぶり。今回はシーズン6と7のミッシングリンクを埋めるストーリーです。

 アフリカのサンガラという国とアメリカを舞台にしています。2話分の時間ですが、ちゃんとリアルタイムで進行していきます。バウアーは本国に戻れば訴追が待っている身で、海外を転々としていて、今はサンガラに。孤児のために学校を運営している男がバウアーの特殊部隊時代の同僚(ロバート・カーライルが演じています)で、ここでバウアーが手伝いながら暮らしています。

 アメリカでは、新大統領の就任式が行われる当日、サンガラでクーデターが起こる情勢であることが問題となる中、新大統領の息子が友人から、ヤバい話を聞かされます。そして、その友人は秘密を知ったがために殺されてしまうのです。その秘密はサンガラのクーデターがらみなわけです。

 最終的に、バウアーが子どもたちをクーデターから逃がすため、護送する役割になりますが、結局アメリカに召喚されてしまいます。伏線も含めて、すべてはバウアーがアメリカに戻らされる過程に向かうためであることが見え見えで、作為的であると感じられるのは欠点かなと。ただ、公聴会でのバウアーの答弁が見応えがあって、私はかなり好きです。


 いよいよ「ファイナルシーズン」が登場し、深夜に再放送中の「シーズン7」を録りだめておりますので、年末にかけて観る気満々となっております。
posted by 行き先不詳 at 10:53| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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