2015年01月04日

「百円の恋」

 働かずに実家でだらしない生活を送っている一子(いちこ/安藤サクラ)が主人公。そんな一子が、一人暮らしをしてコンビニで仕事をするようになって、さらに、ボクシングジムでトレーニングしている狩野(新井浩文)と出会い、同棲生活をはじめるようになるのですが、まだ、ここまではダメダメなままで、そのあと、狩野がボクサーの芽がなく引退するのと入れ替わるように、一子がボクシングをはじめるのですが、ここからボクシングに入れあげて“変わる”のです。

 一子だけでなく、家族を含めて周りの人たちにもそんなに立派な人はいなくて、というか、特にコンビニで一緒に働く人なんかはダメな人ばかり。そういうダメさに対する距離感が、突き放すでもなく、近過ぎるわけでもない印象を受けました。一子は、そういう空気に染まる可能性があったわけですけど、そこから這い上がるわけで、もし、もっと真面目だったり上昇志向の強い職場だったりしたら、続かなかったように思います。なので、かえって、ああいう見本にならない人に囲まれてることがよかったんだろうという気がしました。これって、現実でもあり得るよなぁとか思ったり。

 その点では、一子は実家暮らししているときに、そのコンビニに客として夜中にスウェットのままお菓子を買いに行くとかしてたわけで、おそらく多少の恥じらいもあったでしょうけど、実際に働いてみたら、自分並みにダメダメな人たちばかりだったというところに、どう思ったろうなんてことも考えちゃいます。

 映画の最大の見所は、安藤サクラの一子の体現ぶりにあって、だらしなさ全開のときの体つき、淀んだ目、鈍重な身のこなしが、ボクシングに熱中するに至って、シャドーボクシングのシャープさに目を奪われるようになる、その変貌ぶりに驚かされます。
posted by 行き先不詳 at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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